敏腕エリート部長は3年越しの恋慕を滾らせる
*
八月上旬のとある日。
北海道から上京した両親が、千尋さんのマンションへとやって来た。
一通り部屋を見終えた母親が目を輝かせながらリビングへと戻って来た。
「お父さんも見せて貰ったら? お風呂もトイレもピカピカよ」
「全く、人様の家をウロウロと……」
「いいじゃありませんか。美絃がどんな生活をしているのか、あなただってずっと気にしてた癖に」
「ゴホンっ、……玄関やリビングを見れば、どんな暮らしをしているのかくらい分かるだろ」
美絃の両親がプチ喧嘩を始めてしまい、美絃はすかさず二人の間を遮るように立つと。
「あ、そうそう! 千尋さんの出張が多いから、寝室は別なの?」
「ッ?! お母さんっ!!」
「おいおい、いきなり何を言い出すかと思えば……」
「だって、お互いにダブルベッドなのに、わざわざ別だなんて」
母親の目は侮れない。
二年以上も交際して来て、同棲自体も一年以上が経過していることになっているのに、寝室が別々。
今時のカップルを基準にしたら、到底考えられないことかもしれないが……。
形式上は婚約者。
けれど実情は、同棲していると言っても、同じ部屋で寝たことなど一度も無い。
それどころか、キスすらしたこともない状態なのだから。
「まぁ、部屋の雰囲気がだいぶ違うし、その時の気分で行き来するのもアリよね~♪」
「ちょっと……もう黙っててよっ、恥ずかしいから!」
「何言ってんのよ。今時、デキ婚なんて珍しくもないし、むしろ少子化問題に貢献してて、偉いと思うわよ? 私たちだって若くないんだから、一日も早くに孫が抱けるなら、順番なんて全然気にしないわ、うふふっ♪」
「……はぁぁぁ~~」
八月上旬のとある日。
北海道から上京した両親が、千尋さんのマンションへとやって来た。
一通り部屋を見終えた母親が目を輝かせながらリビングへと戻って来た。
「お父さんも見せて貰ったら? お風呂もトイレもピカピカよ」
「全く、人様の家をウロウロと……」
「いいじゃありませんか。美絃がどんな生活をしているのか、あなただってずっと気にしてた癖に」
「ゴホンっ、……玄関やリビングを見れば、どんな暮らしをしているのかくらい分かるだろ」
美絃の両親がプチ喧嘩を始めてしまい、美絃はすかさず二人の間を遮るように立つと。
「あ、そうそう! 千尋さんの出張が多いから、寝室は別なの?」
「ッ?! お母さんっ!!」
「おいおい、いきなり何を言い出すかと思えば……」
「だって、お互いにダブルベッドなのに、わざわざ別だなんて」
母親の目は侮れない。
二年以上も交際して来て、同棲自体も一年以上が経過していることになっているのに、寝室が別々。
今時のカップルを基準にしたら、到底考えられないことかもしれないが……。
形式上は婚約者。
けれど実情は、同棲していると言っても、同じ部屋で寝たことなど一度も無い。
それどころか、キスすらしたこともない状態なのだから。
「まぁ、部屋の雰囲気がだいぶ違うし、その時の気分で行き来するのもアリよね~♪」
「ちょっと……もう黙っててよっ、恥ずかしいから!」
「何言ってんのよ。今時、デキ婚なんて珍しくもないし、むしろ少子化問題に貢献してて、偉いと思うわよ? 私たちだって若くないんだから、一日も早くに孫が抱けるなら、順番なんて全然気にしないわ、うふふっ♪」
「……はぁぁぁ~~」