副業家政婦の仕事に『元彼社長からの溺愛』は含まれていないはずなのに
彼に見送られながら部屋を出て、エレベーターに乗り込む。
そうしてエントランスまで向かい、マンションを出る間、下からじっと紬に見上げられていた。
「どうしたの、紬」
「ううん、なんか、ママ、うれしそうなかおしてるね」
「嬉しそう?」
「うん。なんか、たのしそう?」
よくわかんない、と匙を投げた紬がおかしそうに笑う。
だけど、私にとっては笑えない。
だって、私は困っていたはずなのだ。
彼から今もまだ好きだと言われて。
私のことも紬のことも好きだと言われて。
あんなふうに抱き締められて……。
「……っ」
「ママ、おかおあかーい! おねつある?」
紬にペタペタと頬を触られて、自分の顔が熱くなっていることに気付く。
(どうしよう。このままだと、私はまた彼のことを……)
「ママ?」
「……ごめんね、紬。熱はないから大丈夫よ」
紬の柔らかな髪を撫でる。
夜風に当たってもしばらくは頬の熱が引いてくれなかった。
そうしてエントランスまで向かい、マンションを出る間、下からじっと紬に見上げられていた。
「どうしたの、紬」
「ううん、なんか、ママ、うれしそうなかおしてるね」
「嬉しそう?」
「うん。なんか、たのしそう?」
よくわかんない、と匙を投げた紬がおかしそうに笑う。
だけど、私にとっては笑えない。
だって、私は困っていたはずなのだ。
彼から今もまだ好きだと言われて。
私のことも紬のことも好きだと言われて。
あんなふうに抱き締められて……。
「……っ」
「ママ、おかおあかーい! おねつある?」
紬にペタペタと頬を触られて、自分の顔が熱くなっていることに気付く。
(どうしよう。このままだと、私はまた彼のことを……)
「ママ?」
「……ごめんね、紬。熱はないから大丈夫よ」
紬の柔らかな髪を撫でる。
夜風に当たってもしばらくは頬の熱が引いてくれなかった。