代理お見合いに出席したら、運命の恋が始まりました~社長令息は初心な彼女を溺愛したい~
彼の面影
帰宅後、おじとおば、そして一華と話した七海は、結局、二回目の代役に出向くことになった。
事情を聞いた一華は、即答で「じゃあお願い!」と言ってきたのだ。
「素敵な人だったんでしょ? 西条さん、私のことは知らないんだし、七海ちゃんが私の情報を喋って振る舞ったら、なにも違和感ないと思う! 今さら下手に私が向かったら、お見合いのときと別人ってバレそうだし……」
お見合いを蹴ってまで向かったHEROのファンミーティングがよっぽど楽しかったのか、一華はテンション高く、そのように話した。
「もう。ちゃんと対価はもらうからね。仕事も有休をもらわないといけないんだし」
七海は受け入れるしかなかった。
それでちょっと膨れるように言ったのだが、一華はさらりと受け入れてくれた。
「もちろん! 全部終わったら、七海ちゃんの好きなアフタヌーンティー、行こ! 五月の限定メニューなんてどう?」
ご褒美まで付けられたら、やはり苦笑しつつも頷いた七海だった。
有休もまだたくさんあるし、一日くらい、大切な従姉妹のために使ってもいいと思う。
でもその後、一華から見せられたものを、少し不思議に思った。
「なんとチェキが配られたの! サイン入りよ! 見て見て!」
一華がハイテンションで差し出してきたのは、ファンミーティングでもらったというチェキ……写真である。
事情を聞いた一華は、即答で「じゃあお願い!」と言ってきたのだ。
「素敵な人だったんでしょ? 西条さん、私のことは知らないんだし、七海ちゃんが私の情報を喋って振る舞ったら、なにも違和感ないと思う! 今さら下手に私が向かったら、お見合いのときと別人ってバレそうだし……」
お見合いを蹴ってまで向かったHEROのファンミーティングがよっぽど楽しかったのか、一華はテンション高く、そのように話した。
「もう。ちゃんと対価はもらうからね。仕事も有休をもらわないといけないんだし」
七海は受け入れるしかなかった。
それでちょっと膨れるように言ったのだが、一華はさらりと受け入れてくれた。
「もちろん! 全部終わったら、七海ちゃんの好きなアフタヌーンティー、行こ! 五月の限定メニューなんてどう?」
ご褒美まで付けられたら、やはり苦笑しつつも頷いた七海だった。
有休もまだたくさんあるし、一日くらい、大切な従姉妹のために使ってもいいと思う。
でもその後、一華から見せられたものを、少し不思議に思った。
「なんとチェキが配られたの! サイン入りよ! 見て見て!」
一華がハイテンションで差し出してきたのは、ファンミーティングでもらったというチェキ……写真である。