代理お見合いに出席したら、運命の恋が始まりました~社長令息は初心な彼女を溺愛したい~
『それなら良かった! 本当にありがとう』

『うん! 詳しくは会ったときに話すね。近々、会えるかな?』

 明るい返事を返してくれた一華に、七海は何気なく打診した。

 でも一華からは『ごめんね』のかわいいスタンプが返ってくる。

『実は今、ちょっと緊急の仕事が入ってて……。一件、急ぎで生け花の手配をしないといけなくなったの。十日くらいあとになってもいいかな?』

 どうやら仕事が忙しいようだ。

 一華の職場は華道教室だが、時々依頼で生け花を提供することもあるらしい。

 きっとそれだろう。

 だが急ぐことでもない。

『大変だね。うん、もちろん! 頑張って!』

 七海は受け入れて、応援の言葉を送った。

『ありがと! じゃ、もう仕事に戻るね。また!』

 一華からは少し急いだ感じの返事があり、それでやり取りはおしまいになった。

(一華ちゃんもお仕事、頑張ってるんだな。私もふわふわしてないで、集中しないと!)

 ちょうど昼休みも終わりの時間になる。

 一華とのやり取りで落ち着けたし、気合いも入った七海はその場を片付けて、午後の仕事へ戻ったのだった。
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