代理お見合いに出席したら、運命の恋が始まりました~社長令息は初心な彼女を溺愛したい~
 七海は目を丸くしてしまう。

 玖苑の長い指は、優しい手つきでクリームを拭ってくれる。

「かわいいな」

 おまけに愛おしそうな目で見つめて、言われて、七海はやっと、ハッとした。

 一気に頬が熱くなる。

 気を付けていたのに、結局、頬につけてしまったのだ。

 さらに指で拭ってもらって……。

 色々な意味で恥ずかしすぎる。

(本当にデートって刺激が強いよ……!)

 夕方の短いデートだったけれど、七海は強く思い知ってしまった。
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