訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
それをしなかった時点で、きっとそういうことなんだろう。

「雑貨やクリスマスグッズの方も見て回る?」

「そうですね。ただ今日でクリスマス終わりだから、今買っても来年まで箪笥の肥やしですけど」

「でも来年きっと活躍してくれるよ。それに記念にはなるしね」


シュトーレンを平らげ、飲み物を飲み干した後は、雑貨ブースの方を順番に巡った。

クリスマスツリー用のオーナメント、スノードーム、キャンドルとクリスマスムードを高める品々が所狭しとブース内に並んでいる。

それを要さんとああだこうだ言いながら見て回るのは思いの外楽しかった。

そうこうしているうちにあっという間に時間は過ぎ、気がつくと時計の針は17時半過ぎを指し示していた。

辺りはすっかり暗くなり、会場内に張り巡らされた電飾がオレンジ色の光を灯している。


「意外と時間経ってましたね。そろそろ次へ行きましょうか」

「早めの夜ごはん?」

「いえ、さっきシュトーレンを食べてまだお腹すいてませんし、腹ごなしに散歩しましょう。思いっきりクリスマスっぽいことを満喫するというテーマに沿って、続いては『イルミネーションスポット』に行きたいと思います!」

これぞクリスマスの定番だろう。

私は要さんに行き先を告げ、一緒に歩き出す。

ここから少し遠いが、十分歩けば行ける距離だ。

ディナーに向けてお腹を空かせるにはちょうどいい。

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