訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
だから気兼ねなく、俺はここ最近の出来事を打ち明けていた。

具体的には亜湖ちゃんのことを。

それに対する2人の反応が先の発言の通りだ。


「要くんが今まで付き合った子って、全員向こうから告白してきたんでしょ? しかも明らかに要くんの見た目に惹かれて。でも今回は全然違うよね! 話を聞く限りだと、むしろその亜湖ちゃんは要くんを異性としてはなんとも思ってなさそうだし!」

「要を前にして簡単に惚れない女もいるんだな。その子、相当変わり者なんじゃないか?」

「ていうか、恋愛コンサルとか、なに面白そうなことしてるわけ!? これってあれじゃない? 最近漫画でよく見る、偽装夫婦や偽装恋人をしてるうちに好きになっちゃって……的な!」

「確かに最近それ系の話多いよな。俺の美容院に来る若い女性客もなんかそれっぽいこと言ってたわ」

いつものことだが、2人は思い思いのことをそれぞれ話し出し、俺が言葉を挟む暇もない。

ひと通り話し尽くしたところで、信吾と楓はようやく視線を俺に向ける。

「それで要くんは、恋愛コンサルをお願いして恋人ごっこしていたら、亜湖ちゃんに惹かれちゃったってことだよね!?」

「漫画かよ。でも面白ぇことになったな」

「ね! 漫画みたい! それならセオリー通りに進めれば万事オッケーだよね! これでついに要くんにもホントの春がっ……!」

「セオリー? どういう意味?」

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