訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
そして私の手の上に重ねられていた菅野さんの手をおもむろに引き剥がす。
菅野さんは要さんの登場に呆気に取られていたようで、ただただボケっとしていたが、ここでようやくハッとしたように意識を取り戻した。
「い、い、いきなりなんだ……!? ていうか誰だよ!?」
動揺が隠しきれない声で菅野さんが叫ぶ。
聞こえているだろうに、要さんはそれを丸っと無視して、私の方だけを見ている。
実のところ菅野さんに負けず劣らず私も動揺していて、この状況をどうしていいのか分からない。
すると要さんは軽く腰を折って身を屈めると、私の耳元に顔を近づけ、そっとささやいた。
「望みを一つ叶えに来た。亜湖ちゃんが望むのは……『本意ではないお見合いを潰して欲しい』だと思ったから」
「――――ッ!」
ドンピシャすぎて言葉に詰まる。
まさについ今しがた、私はこのお見合いから逃げ出そうとしていたのだから。
私は驚きを瞳に宿しつつ、要さんを見つめ返した。
そんな私に要さんはさらに重ねて問う。
「亜湖ちゃん、一応確認させて。……お見合い、このまま潰していい?」
眼鏡越しでも分かる澄んだ瞳にまっすぐに見つめられて答えを求められるが、私の答えなんてもう端から決まっている。
ちょうど我慢の限界を迎えていたところだ。
菅野さんは要さんの登場に呆気に取られていたようで、ただただボケっとしていたが、ここでようやくハッとしたように意識を取り戻した。
「い、い、いきなりなんだ……!? ていうか誰だよ!?」
動揺が隠しきれない声で菅野さんが叫ぶ。
聞こえているだろうに、要さんはそれを丸っと無視して、私の方だけを見ている。
実のところ菅野さんに負けず劣らず私も動揺していて、この状況をどうしていいのか分からない。
すると要さんは軽く腰を折って身を屈めると、私の耳元に顔を近づけ、そっとささやいた。
「望みを一つ叶えに来た。亜湖ちゃんが望むのは……『本意ではないお見合いを潰して欲しい』だと思ったから」
「――――ッ!」
ドンピシャすぎて言葉に詰まる。
まさについ今しがた、私はこのお見合いから逃げ出そうとしていたのだから。
私は驚きを瞳に宿しつつ、要さんを見つめ返した。
そんな私に要さんはさらに重ねて問う。
「亜湖ちゃん、一応確認させて。……お見合い、このまま潰していい?」
眼鏡越しでも分かる澄んだ瞳にまっすぐに見つめられて答えを求められるが、私の答えなんてもう端から決まっている。
ちょうど我慢の限界を迎えていたところだ。