訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
「要さん、私の望みを一つ叶えるっていう条件を実行するために尽力してくださってありがとうございました。でももうお見合いからは脱しましたし、いつまでも恋人のフリ続けなくていいですよ? それともこれも事前練習ですか?」
「えっ、事前練習? なんのこと?」
「ほら、要さん、思いを寄せる女性ができたって言ってたじゃないですか。だから私相手に試して、女心的にどうかをコンサルして欲しいんですよね?」
私がそう訊ねると、埋めていた顔を勢いよくガバッと上げた要さんが驚愕したように固まる。
……え? 私、何か変なこと言った?
要さんの反応が不可解で首を傾げると、要さんは何を思ったのか突然私を膝の上に乗せ、再びギュッと抱きしめてきた。
先程よりも距離が近く、ほぼ密着と言ってもいいハグに心臓がバクバクとうるさく鳴り出す。
「ちょっ、要さん!?」
「亜湖ちゃんはこれでも事前練習だと思うの?」
「そうとしか考えられないじゃないですか。……だって要さんの好きな人は円香さんなわけですし」
あまりに動揺して、言うつもりはなかったのに、私はついポロッと円香さんの名前を零してしまった。
口にした途端、しまった、と思う。
要さんの口から円香さんの話なんて聞きたくない。
ハッキリ肯定されてしまうのが怖い。
「えっ、事前練習? なんのこと?」
「ほら、要さん、思いを寄せる女性ができたって言ってたじゃないですか。だから私相手に試して、女心的にどうかをコンサルして欲しいんですよね?」
私がそう訊ねると、埋めていた顔を勢いよくガバッと上げた要さんが驚愕したように固まる。
……え? 私、何か変なこと言った?
要さんの反応が不可解で首を傾げると、要さんは何を思ったのか突然私を膝の上に乗せ、再びギュッと抱きしめてきた。
先程よりも距離が近く、ほぼ密着と言ってもいいハグに心臓がバクバクとうるさく鳴り出す。
「ちょっ、要さん!?」
「亜湖ちゃんはこれでも事前練習だと思うの?」
「そうとしか考えられないじゃないですか。……だって要さんの好きな人は円香さんなわけですし」
あまりに動揺して、言うつもりはなかったのに、私はついポロッと円香さんの名前を零してしまった。
口にした途端、しまった、と思う。
要さんの口から円香さんの話なんて聞きたくない。
ハッキリ肯定されてしまうのが怖い。