妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!
私の家ロレーヌ侯爵家が帝国一裕福で、ルスラム帝国はロレーヌ家の経済的支援を必要としていた。 キルステン・ルスラムとビルゲッタ・ロレーヌの婚約は政治的にも意味のある家同士の結びつきを強める為のような契約。「早く結婚したい!」などという私の我儘が通ったのは実家の力。そのように無理にでもキルステンとの結婚を早めたのには訳がある。

私は明日、キルステンが恋に落ちることを知っている。
今、私は小説『愛され過ぎて困っちゃう』の世界にいた。

小説は聖女アルマとキルステンが彼の二十歳の誕生祭で恋に落ちるところから始まる。
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