妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!
私はジロジロと仮面越しに自分を見てくる男たちの視線に不安になり、後ずさる。壁にゴンと頭をぶつけた所で、痛さに自分の現在の状況を落ち着いて見られるようになった。
 
「美しいご令嬢、私と踊って頂けませんか?」

目の前に来た茶髪に白い仮面を付けた男の言葉に、私は反射的に勢いよく首を振った。

ダンスを一曲踊ったら、個室に連れて行かれるのがこの場所のルールである事が分かったからだ。

好奇心など消え失せ、恐怖心が襲う。

「わ、私は見学に来ただけなので」
「見学? ここは初めてですか? 初々しいですね。実に可愛らしい。私が手取り足取り楽しみ方を教えて差し上げますよ」

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