溺れるほど甘い、でも狂った溺愛


彼は少し沈黙してから、わたしの方へと体を向ける。


「そういえば、僕の方も……ひとつ報告が」

「報告?」

「ええ。――ちょっと、大きな仕事が決まりました」

「えっ、本当ですか?」

「はい。詳しいことはまだ言えません。明日の朝、正式に情報が解禁されるので。ニュースを見ればわかりますよ」

「ニュース……?」

「ええ、明日の朝放送されることになってるんです。真白には、必ず見てほしいから」

「どうして、わたしに?」

「あなたのおかげだから」


煌は穏やかに微笑んだ。

その横顔が、少しだけ大人びて見える。


「この仕事が決まったのも、あなたがいてくれたから。だから、明日になったら――必ず見届けて」

「……はい、絶対見ます」

「約束ですよ」


指先が、そっと重なった。

手袋越しでも伝わる温度が、静かに心を満たしていく。


「さて。明日は早いです。今日はもう帰って、ゆっくり休んで」

「煌こそ」

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