明治、契約の夜に咲く恋─御曹司の溺れるほどの愛
「珠緒さん、今日はいらしたのね。」

相変わらずお人形さんのように美しい奥様。

旦那様が大切にされる理由も分かる。

すると、旦那様のシャツのボタンがとれかかっているのが見えた。

「旦那様、シャツのボタンが……」

「えっ……」

見ると胸元のボタンだった。

「誰か早く代わりのシャツを持って来てくれ。」

旦那様は、上着とベストを脱ぐと、シャツもそのまま脱いだ。

その瞬間、筋肉質な体が露わになった。

「だ、旦那様っ!」

奥様はその色気に耐えられず、のぼせてしまった。

「奥様、大丈夫ですか!」

そのまま奥様は、使用人に連れて行かれてしまった。

「ははは。鞠子はいつ見ても初心だな。」

上半身裸で、新しいシャツを羽織る旦那様は、そんな奥様でさえ愛おしそうに思っているようだった。

ボタンの取れかかったシャツを受け取ると、旦那様の匂いがした。
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