明治、契約の夜に咲く恋─御曹司の溺れるほどの愛
しばらくして、私は月のモノが来ていない事を知った。

「えっ……もしかして。」

私のお腹の中に、ややこが?

私は自分のお腹の中に、手を当てた。

そうだと嬉しい。

自分の使命を果たしたからじゃない。

あの人のややこが、この中にいると思うと、言葉では言い表せない幸せで満ち溢れた。

私は使用人の一人に、この辺りで産婦人科がないか聞いた。

「そうですね。大きな病院だったら、診て貰えそうですね。」

使用人の人は、丁寧に地図を描いてくれた。

私は、日中屋敷を抜け出して、帝大の病院に向かった。

「ええっと、白河珠緒さん。今日はどうされました?」

男性の医師に言われ、少々困った。

「あの、妊娠しているか診てもらいたくて来ました。」

「ほう。月経は?今、止まっています?」

「月のモノですか?1か月半くらい止まっています。」

カルテを書きながら医師は、頭を抱えた。
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