明治、契約の夜に咲く恋─御曹司の溺れるほどの愛
「三人共、よく来てくれました。」

母は、笑顔を湛えながら旦那様に握手をした。

「逢坂様。この度は本当によくして頂いて、ありがとうございます。」

「母君。この家をご自分の家だと思って、ゆっくり養生してください。」

次に誠一は、旦那様に頭を下げた。

「お世話になります。その……義兄上。」

その言葉に、旦那様は感動していた。

「まさかこんな頼もしい弟ができるとは。」

旦那様の兄妹はお姉様と二人きりらしく、初めて弟ができることに感激していた。

そして旦那様は、私の髪を撫でてくれた。

「お帰り、珠緒。」

「……また戻りました。旦那様。」

そう言うと、旦那様は皆の前で私の頬に口づけをした。

使用人はもう慣れているようだけど、母と弟。

特に弟は初めて見るらしく、飛び上がる程驚いていた。

屋敷の中に入ると、階段の上でお姉様が待っていた。

「またやって来たのね。珠緒さん。」
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