運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「ところで、イザベラに悪さはされてないか?」
ふと、アレクは真顔になって尋ねてくる。
「あっ、いえ。メイドたちが鏡という鏡に布を張って隠してくれてるし、鏡を使うときはエマが必ず一緒にいてくれてますが、特には……」
「ほかにも嫌がらせのようなことはあったはずだが」
「あー、たとえば、黒い鳥ですよね? あまり……思い当たるものはないですけど、イザベラも私相手だと警戒してるのかも」
「なるほど。何もないなら結構。妃教育が終了次第、結婚式を挙げても問題ないようだな」
「……本当に、セレナ・べナールとして結婚しても大丈夫なんですか?」
「というと?」
アレクは首をかしげる。両陛下も彼も、王太子妃の出自にこだわりはないようだが、調べればすぐに、嘘はばれてしまうだろう。
「旧伯爵家のべナール……あれは、思いつきじゃなかったんですね」
婚約者選定パーティーで、クラリスに家柄を尋ねられ、困っていたときにアレクが助けてくれた。あのときは、イザベラのほこらがあるべナール地方からとっさに命名したのだとばかり思っていた。
「調べたか?」
「歴史学の先生に聞いてみたんです。べナール伯爵家は、ルミナリア時代に実際にあったらしいですね。しかも、聖女を輩出した名家だとか」
「ああ。今は昔のように聖女が尊ばれることはなく、聖職者の一役職でしかないが、かつてはべナール家の娘たちが、聖女として教皇とともにイザベラに対抗したとも伝えられているな」
「そんなすごい名家の出身だなんて嘘をついて大丈夫なんですか? ほかの貴族たちが何を言い出すか」
ふと、アレクは真顔になって尋ねてくる。
「あっ、いえ。メイドたちが鏡という鏡に布を張って隠してくれてるし、鏡を使うときはエマが必ず一緒にいてくれてますが、特には……」
「ほかにも嫌がらせのようなことはあったはずだが」
「あー、たとえば、黒い鳥ですよね? あまり……思い当たるものはないですけど、イザベラも私相手だと警戒してるのかも」
「なるほど。何もないなら結構。妃教育が終了次第、結婚式を挙げても問題ないようだな」
「……本当に、セレナ・べナールとして結婚しても大丈夫なんですか?」
「というと?」
アレクは首をかしげる。両陛下も彼も、王太子妃の出自にこだわりはないようだが、調べればすぐに、嘘はばれてしまうだろう。
「旧伯爵家のべナール……あれは、思いつきじゃなかったんですね」
婚約者選定パーティーで、クラリスに家柄を尋ねられ、困っていたときにアレクが助けてくれた。あのときは、イザベラのほこらがあるべナール地方からとっさに命名したのだとばかり思っていた。
「調べたか?」
「歴史学の先生に聞いてみたんです。べナール伯爵家は、ルミナリア時代に実際にあったらしいですね。しかも、聖女を輩出した名家だとか」
「ああ。今は昔のように聖女が尊ばれることはなく、聖職者の一役職でしかないが、かつてはべナール家の娘たちが、聖女として教皇とともにイザベラに対抗したとも伝えられているな」
「そんなすごい名家の出身だなんて嘘をついて大丈夫なんですか? ほかの貴族たちが何を言い出すか」