運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「私をずっと探してたって……どういうこと?」
セレナが問い返すと、獣の翼がやわらかく揺れた。懐かしい友に再会したような、穏やかな仕草だった。
「イザベラ、ずっと会いたかった……」
温もりのある眼差しで、親しげに話しかけくる。
「イザベラって……」
「うん。あなたはイザベラだよ。……さあ、行こう」
「行くって、どこへ?」
「イザベラは聖域で暮らすべきなんだ」
「聖域って、天穹聖域……?」
「そう。教皇さまが待ってるよ」
獣が翼を広げる。それはとても大きくて、セレナを包み込む。
どうして、この獣は私をイザベラと呼ぶんだろう。なぜ、教皇のもとへ連れていこうとするんだろう。
戸惑いつつも、とても安心できる温かさに、セレナはまぶたを閉じた。その翼に触れようと、手を伸ばしかけた瞬間、手首をつかまれる感触にハッと驚いた。振り返ると、必死な表情のテオが腕を引っ張っている。
「行かせません……! アレク様に、なんと伝えればいいんですか!」
「……アレク」
「そうです。アレク様にはあなたが必要ですっ」
言い切ったテオの強い眼差しに心が動く。
生まれて初めて見る美しい獣に、なぜか心を許していた。アレクから離れたいわけじゃないのに、気づけばこの獣と一緒に行ってもいい気がしていた。
「私、行かなきゃ」
アレクに会いに。
やっぱり離れたらいけないんだって。どんなに危険な目に遭っても、ずっと一緒にいなきゃいけないんだって……そうしなきゃ、絶対後悔するから。
そう、伝えなきゃ。
「イザベラ、行くよ」
セレナがテオの方へ手を伸ばすと、高い声が響く。次の瞬間、足元の大地が消えた。
「セレナさん、はやくっ」
「テオさ……」
テオが精一杯伸ばす手をつかもうとした。しかし、それは叶わず、重力がふっと遠のき、光が一面に広がる。
「セレナさんっ!」
セレナが問い返すと、獣の翼がやわらかく揺れた。懐かしい友に再会したような、穏やかな仕草だった。
「イザベラ、ずっと会いたかった……」
温もりのある眼差しで、親しげに話しかけくる。
「イザベラって……」
「うん。あなたはイザベラだよ。……さあ、行こう」
「行くって、どこへ?」
「イザベラは聖域で暮らすべきなんだ」
「聖域って、天穹聖域……?」
「そう。教皇さまが待ってるよ」
獣が翼を広げる。それはとても大きくて、セレナを包み込む。
どうして、この獣は私をイザベラと呼ぶんだろう。なぜ、教皇のもとへ連れていこうとするんだろう。
戸惑いつつも、とても安心できる温かさに、セレナはまぶたを閉じた。その翼に触れようと、手を伸ばしかけた瞬間、手首をつかまれる感触にハッと驚いた。振り返ると、必死な表情のテオが腕を引っ張っている。
「行かせません……! アレク様に、なんと伝えればいいんですか!」
「……アレク」
「そうです。アレク様にはあなたが必要ですっ」
言い切ったテオの強い眼差しに心が動く。
生まれて初めて見る美しい獣に、なぜか心を許していた。アレクから離れたいわけじゃないのに、気づけばこの獣と一緒に行ってもいい気がしていた。
「私、行かなきゃ」
アレクに会いに。
やっぱり離れたらいけないんだって。どんなに危険な目に遭っても、ずっと一緒にいなきゃいけないんだって……そうしなきゃ、絶対後悔するから。
そう、伝えなきゃ。
「イザベラ、行くよ」
セレナがテオの方へ手を伸ばすと、高い声が響く。次の瞬間、足元の大地が消えた。
「セレナさん、はやくっ」
「テオさ……」
テオが精一杯伸ばす手をつかもうとした。しかし、それは叶わず、重力がふっと遠のき、光が一面に広がる。
「セレナさんっ!」