運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「あの人は、誰ですか?」
「リチャード・アードラーと言えばわかりますか? あの者はリチャードの父親、セドリック・アードラー伯爵です」
やっぱり。リチャードは父親によく似ているのだ。
「どうして、伯爵がここにいるんですか?」
「見てください。あの者の腕を」
「腕……?」
セドリックは焼け焦げた毛布を抱えていた。何かを包んでいるふくらみがある。塔の延焼から守ろうとしたのだろうか。
「そこにあるのは、イザベラの鏡だな」
アレクが怒りに満ちる低い声を発した。
セレナは驚きでまばたきをし、ゆっくりとうなずくテオと目を合わせると、息を凝らしてセドリックを見つめた。
なぜ、セドリックがイザベラの鏡を?
セドリックの目には、憎しみと執念が絡みついていた。その形相は、我が娘を王家へ嫁がせようと画策していた者とは思えないほど、アレクをいまいましくにらみつけている。
「アルナリアの血を継ぐ者に、王位は渡さぬ。呪われた血など、この世界には不要だ!」
「呪われた血だと?」
「その通り。イザベラはすでに私の手中にあるっ! この世界はふたたび、ルミナリア王族とイザベラによって構築されるべきなのだ」
「何をっ」
剣の柄に手を伸ばしたアレクは身を低め、歯ぎしりをする。
「……イザベラを恐れ、塔に封じておきながら、威勢だけはいいアレクシス殿下よ。あなたの時代は来ない。アルナリア一族はイザベラによって衰退するのです」
「我が王家の没落を狙い、アドリアを殺したのか?」
ひどい不名誉だとでもいうように、セドリックは唇を歪めた。
「あの娘はアードラー家を侮辱したのですよ。魔物を恐れ逃げ出した、ルミナリア一族の生き残りだと」
「たったそれだけで……殺したのか」
「リチャード・アードラーと言えばわかりますか? あの者はリチャードの父親、セドリック・アードラー伯爵です」
やっぱり。リチャードは父親によく似ているのだ。
「どうして、伯爵がここにいるんですか?」
「見てください。あの者の腕を」
「腕……?」
セドリックは焼け焦げた毛布を抱えていた。何かを包んでいるふくらみがある。塔の延焼から守ろうとしたのだろうか。
「そこにあるのは、イザベラの鏡だな」
アレクが怒りに満ちる低い声を発した。
セレナは驚きでまばたきをし、ゆっくりとうなずくテオと目を合わせると、息を凝らしてセドリックを見つめた。
なぜ、セドリックがイザベラの鏡を?
セドリックの目には、憎しみと執念が絡みついていた。その形相は、我が娘を王家へ嫁がせようと画策していた者とは思えないほど、アレクをいまいましくにらみつけている。
「アルナリアの血を継ぐ者に、王位は渡さぬ。呪われた血など、この世界には不要だ!」
「呪われた血だと?」
「その通り。イザベラはすでに私の手中にあるっ! この世界はふたたび、ルミナリア王族とイザベラによって構築されるべきなのだ」
「何をっ」
剣の柄に手を伸ばしたアレクは身を低め、歯ぎしりをする。
「……イザベラを恐れ、塔に封じておきながら、威勢だけはいいアレクシス殿下よ。あなたの時代は来ない。アルナリア一族はイザベラによって衰退するのです」
「我が王家の没落を狙い、アドリアを殺したのか?」
ひどい不名誉だとでもいうように、セドリックは唇を歪めた。
「あの娘はアードラー家を侮辱したのですよ。魔物を恐れ逃げ出した、ルミナリア一族の生き残りだと」
「たったそれだけで……殺したのか」