スパダリ御曹司は政略妻とベビーに一途愛を証明する
待ち合わせ場所に速足で歩きながら考える。
まだ結婚の段取りの話は出てないものの、私は早く展開が進めばいいなと思っていた。
だって、もしほかの女性が、朔也さんのことを好きになって奪われたら嫌だから。自分のものでもないのに、やけに焦りが募る。
そして焦った私は、その日のデートでつい彼に尋ねた。
「あの……朔也さんは、け、結婚の話、早く進めたいと思っていますか?」
朔也さんの予約してくれた見晴らしのいいレストランでランチをしていたが、彼は持っていたフォークとナイフをそっと下ろして、私を見つめた。
長いまつげが下がることはなく、黒い瞳が私を射抜く。
「どうしてそんなことを聞くんだ?」