スパダリ御曹司は政略妻とベビーに一途愛を証明する
***

 それから間もなくして、結納が交わされた。

 そしてすぐに結婚式。誓いのキスの瞬間、緊張しすぎて震えた。
 そんな私の手を朔也さんはそっと握って、優しいキスを落とした。

「七海さん?」

 キスの後、朔也さんが声をかけてくれる。

「は、はい」
「もう、終わったよ」
「はいっ」
「まるで子どもの予防接種のときみたいだ」

 そう言って朔也さんは小さな声でくすくす笑う。
 からかうような言葉に、顔が熱くなる。

 でも、どうしても、初めての経験……まして、相手が朔也さんである事実に緊張してしまうのだ。
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