完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「凛音! 自分を嫌な奴なんて言うなよ。お前の演奏めちゃくちゃ凄かったし⋯⋯水道水飲んで水道局の人に思いを馳せれるお前って良い奴だと思う⋯⋯」
 HIROがまた目を逸らしながら、頬を染めている。
 そんな彼の姿はテレビや雑誌では見られなくて貴重で可愛い。 
 時が戻る前、私を心底軽蔑した視線で「嫌い」と言って傷つけた人間と同一人物とは思えない。

「HIROは私の演奏のファンだって事? 私も貴方のパフォーマンスのファンなんだ。だから、貴方にはもっとダンスや歌を磨いて私を熱狂させて欲しい」
「な、何だよ急に! 俺のこと嫌いみたいな態度だったのに照れるじゃん」
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