完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
『でも、そんな役目をできて信じ込ませる事ができるのは俺レベルの魅力のある男だけでしょ』

『凄い自信⋯⋯私にはHIROさんの魅力はあまり分からないけれど』
『だから、恋人役だって! 流石にあんな風に苦しそうな姿見て放って置けないよ』

 私は藁をも掴む思いで、HIROの作戦に乗った。

 HIROと私は不倫なんかしていない。
 彼は初対面の私を助けようとしてくれたヒーローだった。
 だから、私は時が戻った時、彼の姿を見るだけで元気付けられたのかもしれない。

 私は気が付けば、ベッドに横たわらせられていた。
玲さんが愛おしそうに私の顔中に静かにキスをしてくる。

< 224 / 320 >

この作品をシェア

pagetop