敏腕自衛官パイロットの揺るがぬ愛が強すぎる~偽装婚約したはずが、最愛妻になりました~
「いよいよね。彩羽、カメラのスタンバイは?」
「ばっちり」
肩にかけていたストラップを外して首に回し、観客たちが熱い視線を送る先に五〇〇ミリレンズの大きなカメラを向ける。
「しっかりドルフィンライダーたちを撮ってね」
ブルーインパルスを側面から見るとイルカのような流線形のデザインをしていることから、パイロットたちはドルフィンライダーと呼ばれる。
青いライダースーツに身を包んだ彼らが横一列に並んで登場した瞬間、「ワーッ」と歓声が上がった。うだるような夏にも負けない熱気が、場内に充満していくのを肌で感じる。
歓声に釣られるのか、ライダーの精悍な姿にときめくのか、彩羽の心拍数まで上がっていく。
搭乗を示すサインが編隊長から送られたのを合図にライダーたちが六機あるブルーインパルスにそれぞれ乗り込むと、観客たちのボルテージは一気に上がった。
スピード感のあるジェット音とともに動きだしたブルーが、離陸に向けて動きだす。それをカメラのレンズで追いかける彩羽の隣では、ゆかりが胸の前で両手をぎゅっと握り、飛び立つときを待っていた。
彩羽まで緊張して、シャッターを押す手が震える。
そんな彩羽に構いもせず、ブルーは一番機から四番機まで順番に一機ずつ離陸。まるで空に吸い込まれるように舞い上がったかと思えば、旋回しながら合流しダイヤモンド隊形を形成。会場正面から上空を通過すると、続けて離陸した五番機が、超低空飛行で加速し、急上昇。宙返りしながら反転し、会場を通過していく。
手ブレ、被写体ブレを防ぐためにシャッタースピードは一分の一〇〇〇。ピントの絞り値を大きくして被写界深度を稼ぎ、前景から背景までの範囲を鮮明に写す。
順光から逆光、逆光から順光と目まぐるしく露出が変わるため大忙しだ。
息を吐く間もなく六番機が離陸直後に上昇しながら大きく右に横転。六機すべてが空に出揃い、会場から割れんばかりの拍手が巻き起こった。
デルタ隊形を維持しながらループを行う〝デルタ・ループ〟、会場左手からトレイル隊形で進入し、大きくバレルロールをしながらダイヤモンド体型へ転換する〝トレイル・トゥ・ダイヤモンドロール〟など、演目のアナウンスが響く中、次から次へと繰り出されるアクロバット飛行に彩羽は夢中でシャッターを切る。スモークを吐きながら真っ青な空を泳ぐドルフィンは、彩羽を心の底から魅了した。
「ばっちり」
肩にかけていたストラップを外して首に回し、観客たちが熱い視線を送る先に五〇〇ミリレンズの大きなカメラを向ける。
「しっかりドルフィンライダーたちを撮ってね」
ブルーインパルスを側面から見るとイルカのような流線形のデザインをしていることから、パイロットたちはドルフィンライダーと呼ばれる。
青いライダースーツに身を包んだ彼らが横一列に並んで登場した瞬間、「ワーッ」と歓声が上がった。うだるような夏にも負けない熱気が、場内に充満していくのを肌で感じる。
歓声に釣られるのか、ライダーの精悍な姿にときめくのか、彩羽の心拍数まで上がっていく。
搭乗を示すサインが編隊長から送られたのを合図にライダーたちが六機あるブルーインパルスにそれぞれ乗り込むと、観客たちのボルテージは一気に上がった。
スピード感のあるジェット音とともに動きだしたブルーが、離陸に向けて動きだす。それをカメラのレンズで追いかける彩羽の隣では、ゆかりが胸の前で両手をぎゅっと握り、飛び立つときを待っていた。
彩羽まで緊張して、シャッターを押す手が震える。
そんな彩羽に構いもせず、ブルーは一番機から四番機まで順番に一機ずつ離陸。まるで空に吸い込まれるように舞い上がったかと思えば、旋回しながら合流しダイヤモンド隊形を形成。会場正面から上空を通過すると、続けて離陸した五番機が、超低空飛行で加速し、急上昇。宙返りしながら反転し、会場を通過していく。
手ブレ、被写体ブレを防ぐためにシャッタースピードは一分の一〇〇〇。ピントの絞り値を大きくして被写界深度を稼ぎ、前景から背景までの範囲を鮮明に写す。
順光から逆光、逆光から順光と目まぐるしく露出が変わるため大忙しだ。
息を吐く間もなく六番機が離陸直後に上昇しながら大きく右に横転。六機すべてが空に出揃い、会場から割れんばかりの拍手が巻き起こった。
デルタ隊形を維持しながらループを行う〝デルタ・ループ〟、会場左手からトレイル隊形で進入し、大きくバレルロールをしながらダイヤモンド体型へ転換する〝トレイル・トゥ・ダイヤモンドロール〟など、演目のアナウンスが響く中、次から次へと繰り出されるアクロバット飛行に彩羽は夢中でシャッターを切る。スモークを吐きながら真っ青な空を泳ぐドルフィンは、彩羽を心の底から魅了した。