転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
けれど……。
それが彼に恋をしているからか、ただ緊張しているからなのかを判断する術は、残念ながら持ち合わせてはいなかった。
「君はどんな姿でも、綺麗だ……」
ディルクさんは吐息混じりに、私の容姿を耳元で褒める。
それに気づいてはっと顔を上げれば、切なそうに瞳を潤ませた彼と目が合った。
「会いに来てくれたのは嬉しいが……。君の魅力が俺以外に知られては、堪らない。カルトンは何故、髪色や服装を変えるだけで外出を許したのか……」
「私がもっとうまく、変装できていれば……」
「いや。どんな姿でも、俺は必ず君を見つけ出すだろう」
「どうして、ですか」
「シエルを深く、愛しているから」
彼は口元を綻ばせて優しく微笑むと、私の頬にぴとりと大きな指先を触れた。
「こうして触れ、至近距離で見つめ合い、言葉を交わすのは――俺だけでありたい。このような醜い独占欲をいだいていると伝えたら、君は俺をもっと嫌いになるかもな……」
私だって、ディルクさんに散々妹に対する憎悪を打ち明けている。
そう言う意味では、おあいこだ。
それが彼に恋をしているからか、ただ緊張しているからなのかを判断する術は、残念ながら持ち合わせてはいなかった。
「君はどんな姿でも、綺麗だ……」
ディルクさんは吐息混じりに、私の容姿を耳元で褒める。
それに気づいてはっと顔を上げれば、切なそうに瞳を潤ませた彼と目が合った。
「会いに来てくれたのは嬉しいが……。君の魅力が俺以外に知られては、堪らない。カルトンは何故、髪色や服装を変えるだけで外出を許したのか……」
「私がもっとうまく、変装できていれば……」
「いや。どんな姿でも、俺は必ず君を見つけ出すだろう」
「どうして、ですか」
「シエルを深く、愛しているから」
彼は口元を綻ばせて優しく微笑むと、私の頬にぴとりと大きな指先を触れた。
「こうして触れ、至近距離で見つめ合い、言葉を交わすのは――俺だけでありたい。このような醜い独占欲をいだいていると伝えたら、君は俺をもっと嫌いになるかもな……」
私だって、ディルクさんに散々妹に対する憎悪を打ち明けている。
そう言う意味では、おあいこだ。