転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
ユニコーンは「考え直して!」と言うかのように、私の裾を引っ張り何度も首を振る。
あの子は嘘をついた件に関しては憤慨した様子を見せてはいるけれど、ディルクさんのことは気に入っている。
だからきっと、離れがたいのね。
「ディルクさんは、王弟ですもの……。こんなところでひっそりと暮らし続けるわけにはいかない人よ。彼との結婚を了承すれば、私だって……」
王城の人達はプライベートのディルクさんにいい感情を持ってはいなかったけれど、悪い人達ではなかった。
きっと、神殿で暮らしていた時のように恐ろしい目に遭うことはないだろう。
でも、ユニコーンが大人しくしていられるかどうかはまた別の問題だった。
「ユニコーンも、人間がたくさんいるところで過ごすのは嫌でしょう?」
「ユーニ?」
私の主張を耳にしたユニコーンは、不思議そうに鳴き声を上げる。
この子にとっては、ディルクさんの告白を断る前提で話を進めているのが、理解できないのだろう。
「私の意思ではなくて、あなたの気持ちを優先したいの」
「ユーニィ!」
神獣は嬉しそうに私の膝へ頭を乗せると、喉を鳴らして頭を擦り寄せた。
そんなあの子の姿を手のかかる子どもを見守る親のような気持ちで見つめながら、優しい声音で問いかけた。
あの子は嘘をついた件に関しては憤慨した様子を見せてはいるけれど、ディルクさんのことは気に入っている。
だからきっと、離れがたいのね。
「ディルクさんは、王弟ですもの……。こんなところでひっそりと暮らし続けるわけにはいかない人よ。彼との結婚を了承すれば、私だって……」
王城の人達はプライベートのディルクさんにいい感情を持ってはいなかったけれど、悪い人達ではなかった。
きっと、神殿で暮らしていた時のように恐ろしい目に遭うことはないだろう。
でも、ユニコーンが大人しくしていられるかどうかはまた別の問題だった。
「ユニコーンも、人間がたくさんいるところで過ごすのは嫌でしょう?」
「ユーニ?」
私の主張を耳にしたユニコーンは、不思議そうに鳴き声を上げる。
この子にとっては、ディルクさんの告白を断る前提で話を進めているのが、理解できないのだろう。
「私の意思ではなくて、あなたの気持ちを優先したいの」
「ユーニィ!」
神獣は嬉しそうに私の膝へ頭を乗せると、喉を鳴らして頭を擦り寄せた。
そんなあの子の姿を手のかかる子どもを見守る親のような気持ちで見つめながら、優しい声音で問いかけた。