転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
この先に紡がれる言葉を、聞いてはいけない。
ここから逃げなければと、訴えかけているのに。
私の身体は緊張で硬直してしまい、うまく動かせなくて……。
「公爵夫妻は、結婚を了承してくださった」
「それが、一体なんの……」
「妹が君を害するなら、俺に仇なす敵と同義だ。然るべき罰を受けてもらうと伝え、同意を得た」
彼の口から語られる内容を耳にした私は、思いもよらない内容に拍子抜けした。
「私はまだ、あなたの妻じゃないのに……」
ディルクさんの言葉は、矛盾している。
無理に結婚をする必要はないと言ったくせに、外堀を埋めて逃げられなくしているのだから。
最低だと罵って、この場から逃げ出すのは簡単だった。
「ユニィ……」
――でも。
私達の話を大人しく聞いていたユニコーンが、「最後までディルクの話を聞くべきだ」と心配そうにこちらを見つめている姿を見てしまったら、この子の意思を無視するわけには、いかなくて……。
私はその場に留まって硬直するしかなかった。
「俺を好きにならなくても、構わない」
彼の口から再び耳を疑うような発言が飛び出してきたのは、それからすぐだった。
ここから逃げなければと、訴えかけているのに。
私の身体は緊張で硬直してしまい、うまく動かせなくて……。
「公爵夫妻は、結婚を了承してくださった」
「それが、一体なんの……」
「妹が君を害するなら、俺に仇なす敵と同義だ。然るべき罰を受けてもらうと伝え、同意を得た」
彼の口から語られる内容を耳にした私は、思いもよらない内容に拍子抜けした。
「私はまだ、あなたの妻じゃないのに……」
ディルクさんの言葉は、矛盾している。
無理に結婚をする必要はないと言ったくせに、外堀を埋めて逃げられなくしているのだから。
最低だと罵って、この場から逃げ出すのは簡単だった。
「ユニィ……」
――でも。
私達の話を大人しく聞いていたユニコーンが、「最後までディルクの話を聞くべきだ」と心配そうにこちらを見つめている姿を見てしまったら、この子の意思を無視するわけには、いかなくて……。
私はその場に留まって硬直するしかなかった。
「俺を好きにならなくても、構わない」
彼の口から再び耳を疑うような発言が飛び出してきたのは、それからすぐだった。