転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
カルトンさんから指摘を受けたディルクさんは、我に返ったようだ。
恥ずかしそうに椅子へ座り直すと、バツが悪そうに視線を逸らす。
膝の上に載せられた両手は見ているだけでも気の毒になるほどに、強く握り締められていた。
私はその様子を目にして、心が温かな気持ちに包まれる。
どんな扱いを受けても、じっと耐えていなければいけないと思い込んでいた。
しかし、どうやらそれは勘違いだったようだ。
ディルクさんは自分の置かれていた状況を耳にした瞬間、怒りを露わにした。
それだけ酷い扱いを受けているということに、他ならなくて――。
私はあの時、死を選ぶ必要なんてなかったのだろう。
ディルクさんのように「ふざけるな」と一言、怒鳴りつけて必死に抵抗するべきだった。
それを今になって、ようやく気づかされるなんて……。
やっぱり、どうかしていたのかもしれない。
「ここまで逃げて来たのは、ユニコーンの意思ってことだな」
「ユーニィ!」
「危害を加えようと目論む神殿の爺どもから、こいつは愛する人を守ってくれたんだ。ディルクはもっと、ユニコーンに感謝するべきだな」
「ユニコッ」
恥ずかしそうに椅子へ座り直すと、バツが悪そうに視線を逸らす。
膝の上に載せられた両手は見ているだけでも気の毒になるほどに、強く握り締められていた。
私はその様子を目にして、心が温かな気持ちに包まれる。
どんな扱いを受けても、じっと耐えていなければいけないと思い込んでいた。
しかし、どうやらそれは勘違いだったようだ。
ディルクさんは自分の置かれていた状況を耳にした瞬間、怒りを露わにした。
それだけ酷い扱いを受けているということに、他ならなくて――。
私はあの時、死を選ぶ必要なんてなかったのだろう。
ディルクさんのように「ふざけるな」と一言、怒鳴りつけて必死に抵抗するべきだった。
それを今になって、ようやく気づかされるなんて……。
やっぱり、どうかしていたのかもしれない。
「ここまで逃げて来たのは、ユニコーンの意思ってことだな」
「ユーニィ!」
「危害を加えようと目論む神殿の爺どもから、こいつは愛する人を守ってくれたんだ。ディルクはもっと、ユニコーンに感謝するべきだな」
「ユニコッ」