転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
カルトンさんはディルクさんが怒りを抑え切れず、今にも司祭へ飛びかかって行きそうな雰囲気を纏い始め、冷静さを失いかけていると気づいたからだろう。
静かな声で、男に問いかける。
「ええ。私の望みは、殿下が聖女ノエルと結婚すること。重罪を犯した聖女シエルを、正しく処刑すること。この2点にございます」
「だってよ。どうする?」
カルトンさんはディルクさんに視線を向け、お伺いを立てる。
婚約者は忌々しいと言わんばかりの態度を隠すことなく、低い声で祭司に告げた。
「口を開けば罪人、無能と……。不快で仕方がない」
「私は事実を述べているだけです」
「そうか。君とは、認識の相違があるようだ」
ディルクさんはこれ以上話をする必要はないと言うように首を振ると、吐き捨てる。
「今からその間違いを、正してやろう」
婚約者は見ているこちらがゾッとするような冷徹な笑みを浮かべたあと、壁際の侍女を手招きして呼んだ。
「その目にしかと、焼きつけるがいい……」
――ついに、この時がやってきた。
静かな声で、男に問いかける。
「ええ。私の望みは、殿下が聖女ノエルと結婚すること。重罪を犯した聖女シエルを、正しく処刑すること。この2点にございます」
「だってよ。どうする?」
カルトンさんはディルクさんに視線を向け、お伺いを立てる。
婚約者は忌々しいと言わんばかりの態度を隠すことなく、低い声で祭司に告げた。
「口を開けば罪人、無能と……。不快で仕方がない」
「私は事実を述べているだけです」
「そうか。君とは、認識の相違があるようだ」
ディルクさんはこれ以上話をする必要はないと言うように首を振ると、吐き捨てる。
「今からその間違いを、正してやろう」
婚約者は見ているこちらがゾッとするような冷徹な笑みを浮かべたあと、壁際の侍女を手招きして呼んだ。
「その目にしかと、焼きつけるがいい……」
――ついに、この時がやってきた。