転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「他人の描いた絵を自分のものだと言い張り、個展を開くなどありえない」
「どうしてあたしを、信じてくれないの!? ありえない状況が今、目の前で起きているのに!」
「君の虚言癖と妄想癖には、付き合いきれん」
「酷い……!」
その証拠にあの子は、涙声で被害者ぶる。
そんな光景を冷たい瞳で見下したディルクさんは、何も言えない私の代わりにノエルと対峙した。
出入り口を塞ぐように彼女が立っているせいか。
騒ぎを目にして気分を悪くした人々は、外に出られないからだろう。
なんだか、居心地が悪そうな素振りを見せている。
――いくら信頼のおける婚約者だとしても、彼だけになど任せてはいられない。
私がしっかりと、あの子に言い聞かせなきゃ。
今世ではほとんど関わりはなかったけど、私はあの子よりも先に生まれた姉。
血を分けた、姉妹なのだから……。
「この絵は彼女が描いたものだ。俺と殿下が、証人になる」
「そんなの、なんの証明にもならないわ! みんながグルになって、嘘をついているかもしれないでしょ!」
「ならばこの場で、同時に絵を完成させればいい。本物であれば、聖なる力が宿るはずだ」
「な……っ」
「どうしてあたしを、信じてくれないの!? ありえない状況が今、目の前で起きているのに!」
「君の虚言癖と妄想癖には、付き合いきれん」
「酷い……!」
その証拠にあの子は、涙声で被害者ぶる。
そんな光景を冷たい瞳で見下したディルクさんは、何も言えない私の代わりにノエルと対峙した。
出入り口を塞ぐように彼女が立っているせいか。
騒ぎを目にして気分を悪くした人々は、外に出られないからだろう。
なんだか、居心地が悪そうな素振りを見せている。
――いくら信頼のおける婚約者だとしても、彼だけになど任せてはいられない。
私がしっかりと、あの子に言い聞かせなきゃ。
今世ではほとんど関わりはなかったけど、私はあの子よりも先に生まれた姉。
血を分けた、姉妹なのだから……。
「この絵は彼女が描いたものだ。俺と殿下が、証人になる」
「そんなの、なんの証明にもならないわ! みんながグルになって、嘘をついているかもしれないでしょ!」
「ならばこの場で、同時に絵を完成させればいい。本物であれば、聖なる力が宿るはずだ」
「な……っ」