転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
アトリエから、50mほど離れた森の中。
私が指示を出すよりも早く、絵を奪った泥棒さんは手足を拘束されて、地面に叩きつけられた。
その俊敏な動きは、とてもじゃないが絵を描くのが趣味でアトリエに年がら年中閉じ籠もっている姿からは想像もつかないほどに俊敏だ。
まるで、よく鍛え抜かれた騎士のような……。
「う、うわあ! やめてくれ! 突かないでー!」
「ユニコ! ニコッ!」
普段と異なるディルクさんの姿に目を丸くしていると、興奮した様子で鳴き声を発するユニコーンが暴れ出す。
神獣は額の鋭い角を使って、泥棒さんの身体に何度も頭突きを繰り返した。
どうやら、犯人を捕まえただけでは満足できなかったらしい。
「わ、私の絵……!」
「ユニコッ!」
あの子は私に、攻撃をしかける自身の凶暴な行動を見せたくなかったのだろう。
絵の行方を心配する声を耳にした直後、ズリズリと風呂敷の中に包まれた絵を引きずってこちらへ持ってきてくれた。
「ありがとう」
神獣にお礼を言ってから風呂敷を丁寧に解き、中身を確認する。
私が指示を出すよりも早く、絵を奪った泥棒さんは手足を拘束されて、地面に叩きつけられた。
その俊敏な動きは、とてもじゃないが絵を描くのが趣味でアトリエに年がら年中閉じ籠もっている姿からは想像もつかないほどに俊敏だ。
まるで、よく鍛え抜かれた騎士のような……。
「う、うわあ! やめてくれ! 突かないでー!」
「ユニコ! ニコッ!」
普段と異なるディルクさんの姿に目を丸くしていると、興奮した様子で鳴き声を発するユニコーンが暴れ出す。
神獣は額の鋭い角を使って、泥棒さんの身体に何度も頭突きを繰り返した。
どうやら、犯人を捕まえただけでは満足できなかったらしい。
「わ、私の絵……!」
「ユニコッ!」
あの子は私に、攻撃をしかける自身の凶暴な行動を見せたくなかったのだろう。
絵の行方を心配する声を耳にした直後、ズリズリと風呂敷の中に包まれた絵を引きずってこちらへ持ってきてくれた。
「ありがとう」
神獣にお礼を言ってから風呂敷を丁寧に解き、中身を確認する。