転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「結婚おめでとう!」
大聖女と王弟の結婚を誰よりも喜んだのは、この国の国王だった。
「ようやく、結ばれたか」
「兄上……」
「弟は気難しい性格をしているが、大聖女と謳われるそなたが支えてくれれば、きっと大丈夫だな」
ディルクさんの兄は私達の結婚を、諸手を挙げて祝福してくれた。
「今まで苦労した分、幸せになれよ」
「もちろんだ」
「それから、今まで通り私のサポートをしてもらえると嬉しい」
陛下とは初めて顔を合わせたけれど、彼と同じくらい優しくてお茶目なかたのようだ。
カルトンさんとディルクさんを足して割れば、ちょうどよさそう……。
そんな失礼なことを考えながら手続きを済ませて、私たちは晴れて夫婦となった。
「今度は家族みんなで、ゆっくり話そう」
「気が向いたらな」
私の右手を掴んだ彼は陛下と別れ、謁見の間をあとにした。
「ディルクさん……?」
足早に王城の外へ出て行こうとする夫の反応を不思議に思いながら脚を動かしていると、指先を握りしめる力が強まる。
どうしたのだろう?
思わず彼の瞳を覗き込み、何を考えているのか探る。
すると──。
ディルクさんは声を震わせながら、ぽつりと呟く。
大聖女と王弟の結婚を誰よりも喜んだのは、この国の国王だった。
「ようやく、結ばれたか」
「兄上……」
「弟は気難しい性格をしているが、大聖女と謳われるそなたが支えてくれれば、きっと大丈夫だな」
ディルクさんの兄は私達の結婚を、諸手を挙げて祝福してくれた。
「今まで苦労した分、幸せになれよ」
「もちろんだ」
「それから、今まで通り私のサポートをしてもらえると嬉しい」
陛下とは初めて顔を合わせたけれど、彼と同じくらい優しくてお茶目なかたのようだ。
カルトンさんとディルクさんを足して割れば、ちょうどよさそう……。
そんな失礼なことを考えながら手続きを済ませて、私たちは晴れて夫婦となった。
「今度は家族みんなで、ゆっくり話そう」
「気が向いたらな」
私の右手を掴んだ彼は陛下と別れ、謁見の間をあとにした。
「ディルクさん……?」
足早に王城の外へ出て行こうとする夫の反応を不思議に思いながら脚を動かしていると、指先を握りしめる力が強まる。
どうしたのだろう?
思わず彼の瞳を覗き込み、何を考えているのか探る。
すると──。
ディルクさんは声を震わせながら、ぽつりと呟く。