転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「ご迷惑をおかけして、大変申し訳ありません……。私には両親と、言葉を交わす理由がありません」
「……だよな。それを聞いて、安心したわ。んじゃ、あとは結婚式……」
「その。挙式も、私には……」
「ウエディングドレス、着なくていいのか?」
「はい。私はディルクさんと、平和で穏やかな暮らしを営みたいのです。そういうのは、ちょっと……」
「いやー。王弟と大聖女が盛大な結婚式を挙げないとか、ありえねぇだろ」
「カルトン」
「へいへい」

 カルトンさんは結婚式をさせたがったけれど、ディルクさんの一喝を受けらからか。
 無理強いはしてこない。

 言い争いにならなくて、本当によかった……。

 私はほっと一息ついたあとに雑談を終え、愛する夫と共に馬車へ乗り込む。
 そうして、王城をあとにした。
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