転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「勘違いさせて、ごめんなさい。私はあなたとこの子が、同じくらい好きで、愛しています。どちらか1つだけに愛を注がなければ、やはり駄目でしょうか……?」
「いや。充分だ」
ディルクさんは私に口づけの雨を降らせると、妖艶な笑みを浮かべた。
「俺がユニコーンよりも好きだと言ってもらえるように、これからゆっくりと時間をかけて、骨抜きにすればいいだけだ」
「ディルクさん……」
多幸感でいっぱいに満たされた私は、もっと触れてほしいと強請るように彼に抱きつく力を強める。
「長期戦なのは、最初から織り込み済みだ。必ず、俺だけのものにしてみせる。覚悟しておけ」
夫の宣言を受けた直後──心臓がドキドキと音を立てて、熟した林檎のように赤く染まる。
そんな姿をディルクさんに見られたくなくて彼の胸元に顔を埋めると、自分とは異なる鼓動の音が、どこからともなく聞こえてきた。
ディルクさんも、緊張しているんだ……。
彼の頬は赤らんでいなかったけれど──夫の耳たぶが朱に染まっているのは、私だけが知っている。
「私たち、似たの夫婦だね」
「そうだな」
また、ディルクさんの意外な一面を知れた。
これぞ妻の特権だと口元を綻ばせた私は、幸せに包まれながら眠りについた。
「いや。充分だ」
ディルクさんは私に口づけの雨を降らせると、妖艶な笑みを浮かべた。
「俺がユニコーンよりも好きだと言ってもらえるように、これからゆっくりと時間をかけて、骨抜きにすればいいだけだ」
「ディルクさん……」
多幸感でいっぱいに満たされた私は、もっと触れてほしいと強請るように彼に抱きつく力を強める。
「長期戦なのは、最初から織り込み済みだ。必ず、俺だけのものにしてみせる。覚悟しておけ」
夫の宣言を受けた直後──心臓がドキドキと音を立てて、熟した林檎のように赤く染まる。
そんな姿をディルクさんに見られたくなくて彼の胸元に顔を埋めると、自分とは異なる鼓動の音が、どこからともなく聞こえてきた。
ディルクさんも、緊張しているんだ……。
彼の頬は赤らんでいなかったけれど──夫の耳たぶが朱に染まっているのは、私だけが知っている。
「私たち、似たの夫婦だね」
「そうだな」
また、ディルクさんの意外な一面を知れた。
これぞ妻の特権だと口元を綻ばせた私は、幸せに包まれながら眠りについた。