転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「そんなに怯えんなって。オレのほうがディルクよりも、よっぽど頼りになるぜ?」
「私はあなたではなく、ディルクさんを信じます……!」
「マジかよ……。オレに靡かねぇ女を見るのは、2人目だ」
彼はなぜ、こんな人を護衛騎士に任命したのだろう?
近づかないでと叫び出したい気持ちでいっぱいになりがら、その思いを押し留めるようにディルクさんの服をぎゅっと握りしめて耐えた。
「本日は、顔合わせのみのほうがよろしいかと……」
「そうだな」
彼は侍女の苦言を受け入れ、背中を掴む私の指先に大きな手を触れた。
ディルクさんの手はひんやりとして、心地いい。
思わずうっとりと瞳を潤ませてその感覚に酔い痴れていると、彼はこちらの意思を無視して護衛騎士を雇ったことに対して謝罪をする。
「シエル。怖がらせて、すまなかった」
彼がこちらの身を案じてくれているのは、よくわかっていた。
だからこそ、自分がこの場で口にするべきことは一つしかない。
「私のほうこそ……。拒絶して、ごめんなさい……」
ーー笑顔で近づいてくる人は、苦手だ。
私を搾取することしか考えていない。
心を開いた瞬間、本性を表した人々から酷い目に遭わされる。
「私はあなたではなく、ディルクさんを信じます……!」
「マジかよ……。オレに靡かねぇ女を見るのは、2人目だ」
彼はなぜ、こんな人を護衛騎士に任命したのだろう?
近づかないでと叫び出したい気持ちでいっぱいになりがら、その思いを押し留めるようにディルクさんの服をぎゅっと握りしめて耐えた。
「本日は、顔合わせのみのほうがよろしいかと……」
「そうだな」
彼は侍女の苦言を受け入れ、背中を掴む私の指先に大きな手を触れた。
ディルクさんの手はひんやりとして、心地いい。
思わずうっとりと瞳を潤ませてその感覚に酔い痴れていると、彼はこちらの意思を無視して護衛騎士を雇ったことに対して謝罪をする。
「シエル。怖がらせて、すまなかった」
彼がこちらの身を案じてくれているのは、よくわかっていた。
だからこそ、自分がこの場で口にするべきことは一つしかない。
「私のほうこそ……。拒絶して、ごめんなさい……」
ーー笑顔で近づいてくる人は、苦手だ。
私を搾取することしか考えていない。
心を開いた瞬間、本性を表した人々から酷い目に遭わされる。