転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
私はきっと、生まれてはいけない存在なんだ……。
このまま永遠に苦しみ続けるくらいならいっそ、2度目の人生も終わらせたほうがいい。
そう考えた私は、自らの意思で後者の選択をすることに決めた。
「わかりました。それでは、私の命は……」
「コーン!」
――あなたに差し上げます。
その宣言が、最後まで紡がれることはなかった。
聖母マリアを象った美しい7色のステンドグラスを額の角を勢いよく一突きして粉々に粉砕し、ある生き物が派手に不法侵入してきたからだ。
「な、なんだと……!?」
キラキラと色とりどりのガラス片が光に照らされて飛び散る中――姿を見せたユニコーンは驚く祭司には目もくれず、私の襟元を器用に口で咥えて勢いよく振り回す。
「きゃ……っ」
宙を舞う羽目になって驚いて悲鳴を上げれば、一角獣はしっかりと背中を使って私の身体を抱き止める。
その後大地を蹴りつけ、ポッカリと空いた窓ガラスの穴から外へ向かって駆けていく。
「聖女がユニコーンと逃げたぞ! 追え!」
祭司の怒声は、どんどんと遠ざかる。
ユニコーンの大地を駆ける速度は人間が追いつけないほどに早かったからだ。
このまま永遠に苦しみ続けるくらいならいっそ、2度目の人生も終わらせたほうがいい。
そう考えた私は、自らの意思で後者の選択をすることに決めた。
「わかりました。それでは、私の命は……」
「コーン!」
――あなたに差し上げます。
その宣言が、最後まで紡がれることはなかった。
聖母マリアを象った美しい7色のステンドグラスを額の角を勢いよく一突きして粉々に粉砕し、ある生き物が派手に不法侵入してきたからだ。
「な、なんだと……!?」
キラキラと色とりどりのガラス片が光に照らされて飛び散る中――姿を見せたユニコーンは驚く祭司には目もくれず、私の襟元を器用に口で咥えて勢いよく振り回す。
「きゃ……っ」
宙を舞う羽目になって驚いて悲鳴を上げれば、一角獣はしっかりと背中を使って私の身体を抱き止める。
その後大地を蹴りつけ、ポッカリと空いた窓ガラスの穴から外へ向かって駆けていく。
「聖女がユニコーンと逃げたぞ! 追え!」
祭司の怒声は、どんどんと遠ざかる。
ユニコーンの大地を駆ける速度は人間が追いつけないほどに早かったからだ。