転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
3・前世の大嫌いな妹の話を打ち明けて
『絵画コンクール受賞、おめでとう!』
『ありがとう、ママ!』
私の描いた絵を勝手に自分の名前でコンクールに提出した乃絵留が、母親から笑顔で祝福を受けている。
画布の端には、私の名前をフルネームで書き込んだはずなのに――。
その場所は油絵の具で雑に塗り潰されていた。
明らかに不自然でしょう。
どうしてあの子が描いたことになって、金賞を取れるの?
妹は絵なんて、描けないのに。
『審査員長から、べた褒めされちゃった!』
『当然よ! だって乃絵留の絵は、とても素晴らしい出来だったもの!』
『えへへ~。さすがあたし!』
妹だけじゃない。
盗作だと気づきもせずにあの子を受賞させた審査員に対する不信感も増して、私の心は絶望の黒に塗り潰された。
――どうして。
称賛されるべきは、私なのに。
――なんで?
あの子ばっかり褒められて、笑顔でいられるの?
――妹なんて、生まれなければよかったのに。
うんん。私がいなければ、あの子はあんなふうに光り輝く場所になど立てなかった――。
『見てよ! 志江留! 凄いでしょ?』
大嫌いなあの子が、こちらに向かってゆっくりと歩みを進める。
『ありがとう、ママ!』
私の描いた絵を勝手に自分の名前でコンクールに提出した乃絵留が、母親から笑顔で祝福を受けている。
画布の端には、私の名前をフルネームで書き込んだはずなのに――。
その場所は油絵の具で雑に塗り潰されていた。
明らかに不自然でしょう。
どうしてあの子が描いたことになって、金賞を取れるの?
妹は絵なんて、描けないのに。
『審査員長から、べた褒めされちゃった!』
『当然よ! だって乃絵留の絵は、とても素晴らしい出来だったもの!』
『えへへ~。さすがあたし!』
妹だけじゃない。
盗作だと気づきもせずにあの子を受賞させた審査員に対する不信感も増して、私の心は絶望の黒に塗り潰された。
――どうして。
称賛されるべきは、私なのに。
――なんで?
あの子ばっかり褒められて、笑顔でいられるの?
――妹なんて、生まれなければよかったのに。
うんん。私がいなければ、あの子はあんなふうに光り輝く場所になど立てなかった――。
『見てよ! 志江留! 凄いでしょ?』
大嫌いなあの子が、こちらに向かってゆっくりと歩みを進める。