転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「どうして、そこまで……」
「放っておけないからだ」
何度目かわからぬ優しい言葉を口にした彼は、桃色の瞳を見つめて忌々しそうに吐き捨てる。
「君の心の叫びを聞いて見て見ぬ振りをするような人間は、男の風上にも置けない」
「ディルク、さん……」
「たとえ君に嫌われていたとしても、構わない。俺はシエルの、力になりたいんだ」
嫌うなんてあり得ない。
こうして私の主張せずに受け入れてくれただけでも充分だった。
「一度では伝わらないのであれば、何度だって伝えよう。俺が君を、愛しているのだと」
ディルクさんは恐らく、前世の記憶を引き摺って「誰からも好きになれなかった」と吐露した姿を目にして、己の感情がうまく伝わっていないと判断したのだろう。
まっすぐに目を見て、私がずっと欲していた言葉をくれた。
それが何よりも、嬉しくて……。
つい、彼を頼ってしまう。
「あの子に対する醜い感情は、山程あるの」
「好きなだけ、語ればいい。俺でよければ、いくらでも聞こう」
ディルクさんの優しさに触れた私は彼の手を握りしめると、朝になるまで一方的に妹への愚痴を滾々と語り続けた。
「放っておけないからだ」
何度目かわからぬ優しい言葉を口にした彼は、桃色の瞳を見つめて忌々しそうに吐き捨てる。
「君の心の叫びを聞いて見て見ぬ振りをするような人間は、男の風上にも置けない」
「ディルク、さん……」
「たとえ君に嫌われていたとしても、構わない。俺はシエルの、力になりたいんだ」
嫌うなんてあり得ない。
こうして私の主張せずに受け入れてくれただけでも充分だった。
「一度では伝わらないのであれば、何度だって伝えよう。俺が君を、愛しているのだと」
ディルクさんは恐らく、前世の記憶を引き摺って「誰からも好きになれなかった」と吐露した姿を目にして、己の感情がうまく伝わっていないと判断したのだろう。
まっすぐに目を見て、私がずっと欲していた言葉をくれた。
それが何よりも、嬉しくて……。
つい、彼を頼ってしまう。
「あの子に対する醜い感情は、山程あるの」
「好きなだけ、語ればいい。俺でよければ、いくらでも聞こう」
ディルクさんの優しさに触れた私は彼の手を握りしめると、朝になるまで一方的に妹への愚痴を滾々と語り続けた。