白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「また俺の手で切るんですか。」

「ダヴィンチがある。」

「前例がありません。」

「だから、君の手で新しい道を切り開くんだ。」

黒川先生が椅子から立ち上がる。

「この病院は、国内でも数少ないロボティック・ニューロサージャリーセンターになるんだ。そこの主任に、君を抜擢する。」

「えっ……」

黒川先生がニコッと微笑む。

「天音さんの手術の前に、自信をつけるといい。」

そして俺の肩を掴むと、そのまま前後に揺らした。

「一人でも多くの患者の命を救う。君が誰よりも、夜中のオンコールに対応してきたのは、その為だろ。」

「はい。」

「やるんだ。渡部ならできる。」

俺はうんと頷いた。

そしてナースステーションを出た俺は、三島遥さんの元へ行く。

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