白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
さすがは、第一助手を務めることだけのことはある。

「悠真君。ダヴィンチはあなたの味方よ。」

そう言って俺を支える彼女。

変わっていない。あの夜感じた、俺を包み込む彼女だ。

「……成功だ。」

シミュレーションは完璧だった。

「やっぱり、悠真君だわ。」

操作席を降りた俺に、彼女が微笑む。

「いや……あなたがいてくれたからだ。」

俺は手を差し出し、それを彼女が掴むと前へと引き寄せた。

「ありがとう、里奈さん。」

「……お礼を言うのは、まだ早いけど。」

その言葉に、俺は思わず微笑んでしまった。

シミュレーションを終えた俺は、高揚感のまま美玖の病室へと向かった。

「悠真先生。」

「美玖、入ってもいい?」

「もちろんよ。」

美玖のその明るい声が、俺の探し求めているものだった。
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