白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
私はうんとだけ、頷いた。

私は病室に戻ると、ベッドの中に引きこもった。

遠藤さんが気を遣って個室を用意してくれた。

患者はこの部屋に私一人だけ。

「つまらない。」

私はどうなってしまうのだろうと、胸がつぶれそうになった。

そして、なんとなくウトウトし始めた時だ。

「天音さん。」

誰かに揺り起こされた。

「んん……」

目を開けると、あの渡部先生が目の前にいた。

「えっ?いつの間に?」

「すみません。MRIの結果出たので、その報告です。」

渡部先生は、モニターのスイッチを入れて、私に画面を見せた。

「これ、見えますか。」

「……白いところですか?」

「はい。」

渡部先生は、ペンでモニターを差した。

「右前頭葉の腫瘍です。脳腫瘍は静かに進行する病気です。少し前から左手の感覚が鈍ってませんでしたか?」

「なぜそれを……」
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