白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「ああ。ちゃんと目が覚めて、俺にこういうんだ。『手術、成功したね。』って。」

そう言うと美玖は、にこっと笑った。

「美玖。」

「なに?悠真先生。」

呼吸を整えると、俺は真っ直ぐに美玖を見た。

「俺が君を救う。信じていてくれ。」

真面目に言ったのに、美玖はあははと笑った。

「それ、何回も聞いた。」

美玖は笑顔を俺に振りまいた。

「信じてます。他の誰よりも、悠真先生を信じてます。」

「よし。いい覚悟だ。」

俺は美玖の頭を撫でると、一旦彼女から離れた。

オペ室を出ると、里奈さんが俺を睨んでいた。

「愛情は置いてきてって言ったでしょ。」

「あれは信頼だ。医師と患者にも必要でしょ。」

「医師が患者の頭を撫でるなんて、普通しないわよ。」
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