白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「オペ終了。」

そう言うと里奈さんは、うんと大きく頷いた。

立ち上がると、美玖の静かな寝顔があった。

それを見たら、俺も安心した。

里奈さんと一緒に、オペ室を出た。

「よくやった!」

黒川先生が、俺達の元へやってきた。

「成功だな。」

でも俺はきっぱり言った。

「いえ。美玖の意識が戻って、指が動いたら本当の成功です。」

黒川先生も頷いてくれた。

そして俺は、手袋を外し滅菌ガウンを脱ぐと、手術室の前で待っているご両親に会いに行った。

ご両親はずっと、手術室の前で待っていたらしい。

何かあったらすぐに駆け付けられるようにと。

「ご両親。」

声を掛けると、少し疲れているようだった。

「美玖さんの手術、終わりました。」

「結果は?成功ですか?」
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