白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
そして私はICUから、個室に移された。

「美玖、個室だなんて贅沢よね。」

お母さんが洗濯物を取りにやってきた。

「仕方ないじゃない。マネージャーの遠藤さんが、君はもう一般人じゃないって言うんだから。」

そう。遠藤さんのご厚意で、私は個室に入らせて貰っている。

普通は一般病棟なのに。

「どう?指は動くようになった?」

「少しずつね。反応も戻って来てる。」

そう言うとお母さんが、安心したように肩を下ろした。

「よかった。それだけが心配だったのよ。」

「悠真先生が、執刀してくれたんだから、失敗するわけないでしょ?」

するとお母さんは、ちょっと不安な顔をした。

「……悠真先生?あなた、担当医をそんなふうに、呼んでるの?」

「うん。」
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