白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
そう言うと石田さんは、走って行ってしまった。

完全に誤解された。

明日石田さんには、きちんと付き合っていると伝えよう。

「何やってるんだ、俺。」

そう言うと病院の敷地を抜け出して、自分の家に向かった。

この時は、後にこの会話がとんでもない事に発展するとは、思いもしなかった。

翌朝。

俺は石田さんに話しかけた。

「石田さん、ちょっと一緒に屋上に行きませんか?」

「ええ、いいですよ。」

俺はエレベーターで、石田さんを屋上まで連れて行くと、口火を切った。

「石田さん。昨日俺に、天音さんと特別な関係か聞きましたよね。」

「はい、聞きました。でも先生は肯定しなかったでしょ。」

鋭い。さすがは看護師長の候補になるだけある。
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