白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
どうして美玖が、そこまで言われなきゃいけないんだ。

美玖が何をしたと言うんだ。

ただ俺と一緒に、愛し合っただけじゃないか。

その時、ドアに体を預ける俺の肩を誰かが叩いた。

「渡部。」

「黒川先生……」

見ると篠田先生も、里奈さんもいる。

「あなたの倫理委員会を開くと聞いて、参考人として同席を求められたのよ。」

里奈さんが心配そうに俺を見つめる。

「すまない。」

「いや、俺達で助けられるなら、助けるから。」

篠田先生も心配してくれている。

「今、どんな感じ?」

「それが美玖が、院長や副院長に、行為を無理強いされたと決めつけられていて……」

里奈さんや篠田先生が、呆れた顔をする。

「二人はもう、悠真君を辞めさせようとしてるの?」
< 225 / 298 >

この作品をシェア

pagetop