白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
手がぶるぶると震えた。

「それはっ!事情聴取の時に、天音さんがそう言っていて……」

「美玖に言わせたのか!」

誰が抱かれた回数なんて、他人に教えるんだ!

美玖はまだ、20代前半の経験の少ない女性だぞ!

「何回行為に及んだかなんてことを、年若い女性に言わせるなんて!あんたこそ、どういう倫理観念を持っているんだ!」

「君ねえ!クビにならなかっただけ、マシだと思いなさい!」

副院長が立ち上がって、俺に指を差す。

「君がこの病院に残る以上、天音さんには転院してもらうよ。」

「そんなっ!」

美玖が立ち上がる。

「当然の事だろ!今度またいつ、行為に及ぶか分からない。」

俺は副院長を殴ろうとした手を、左手でぎゅっと抑えた。

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