白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「ありがとう、送ってくれて。」

「いや、俺も会いたかったから。」

そう言うと悠真先生は、私の頬にキスをした。

何だか、軽く恥ずかしい。

「じゃあ、明日。」

「うん。またね。先生。」

行ってしまう悠真先生を見て、私は思った。

たかが10分の為に、先生は車を出して迎えに来てくれるの?

「……嬉しい。」

私はキスしてもらった頬をなぞって、家の中に入った。

でもそれは、毎日続くようなものじゃなかった。

朝のメールで、【今日は手術入ってるから、迎えに行けない。】と入ると、仕事だからと自分に言い聞かせる。

入院していた頃は、手術が終わっても、面会時間が過ぎても、会いに来てくれた。

それも担当医だからできたのだけど。

「会いたいな。」
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