白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
その時お母さんは、私の顔を見つめた。

「いい女の顔してる。」

「……茶化さないでよ。」

「いいじゃない。わが娘が、どんないい女になっていくのか。それが親の楽しみなんだから。」

私はお母さんに背中を着けた。

いつもこうして、お母さんは私を励ましてくれた。

「でもね、美玖。本当に愛しているのなら、彼に別れを伝えるのも必要なことよ。」

「お母さん……」

「じゃないと悠真先生。いつまでも、次の恋にいけないじゃない?」

私の脳裏には、悠真先生の笑顔が映っていた。

私と別れたら、悠真先生は涙に暮れるだろうか。

そんな時に、また彼を笑顔にしてくれる人が、新しく現れてくれたら。

そして、お母さんに肩を叩かれた。

「早速、その時がやってきたようよ。」
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