白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
私は微笑みながら、眠りについた。

目を覚ましたのは、翌朝だった。

看護師さんが、バイタルを測りに来た。

「天音さん、気分はどうですか?」

「はい。落ち着いています。」

私は昨日、渡部先生が握ってくれた手を見た。

「今日、渡部先生は?」

「出勤されてますよ。先生は常勤の医師ですからね。」

看護師さんがちらっと、私を見る。

「天音さん。」

「はい。」

彼女は何だか言いにくそうにつぶやいた。

「渡部先生は、いつもあんな感じですから。あまり気になさらない方がいいかと思います。」

「あんな感じって?」

看護師さんは、バイタルのチェック表に数字を書き込んでいく。

「女性に誤解されるような、態度をするというか……」

私は昨日の、眠るまで手を握ってくれたことを思い出した。

「もちろん、他意はなくてただ、患者さんを観察しているだけのことなんでしょうけど。」
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