白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「うん。」

悠真先生から下着を受け取ると、今度はレースたっぷりの、黒の下着を渡された。

「これ、俺用にね。」

「えっ……」

悠真先生はクスクス笑いながら、お会計をしている。

お店の人も、悠真先生のイケメン振りに、のぼせている。

恐ろしい、イケメンだ。

「はぁー、楽しかった。」

車の中でそう呟くと、悠真先生がシートベルトを締めてくれた。

「もう自分で締められるよ。」

「締めてあげたいんだよ。」

胸の奥がくすぐったい。

悠真先生は、やっぱり優しい。

走り始める車の中から、流れる景色を見て思った。

もっと一緒にいたいな。悠真先生と。

「ねえ、悠真先生。」

「ん?なに?美玖。」

私は悠真先生の左手にそっと、自分の手を重ねた。
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